Service

下腹部の痛み、はり、不快感が続く

症状について

下腹部の痛みや違和感が続く場合、その原因は様々で、婦人科系の疾患や他の臓器に関連することが多いです。ここでは主な原因と対処法を説明します。
婦人科系の下腹部痛の一つに排卵痛があります。これは、月経と月経の間に下腹部が痛むもので、排卵にともなう腹膜への刺激が原因です。基礎体温を記録し、痛みの時期を把握することで、排卵痛かどうかを診断できます。
また、子宮筋腫や子宮内膜症も下腹部痛の原因となります。月経中の下腹部痛が進行し、月経の量も増える場合、これらの疾患が疑われます。これらの疾患は、性交時や排便時にも痛みが見られることがあります。

さらに、性器クラミジア感染症も下腹部痛の原因となります。突然月経痛が強くなる場合、性感染症が原因のこともあります。
月経前10~14日に痛みが続き、月経開始とともに消失する場合もあります。発熱を伴う急激な痛みがある場合は、子宮付属器炎や骨盤腹膜炎の可能性があります。

特に緊急性のある症状には注意が必要です。例えば、卵巣のう腫茎捻転は突然激しい痛みを引き起こします。この場合、緊急で手術が必要なこともあるため、すぐに受診してください。流産や子宮外妊娠も、月経が遅れていて激痛がある場合には緊急を要します。

婦人科以外の原因で下腹部痛が起こることもあります。腸炎は下痢や嘔吐を伴う急性の下腹部痛を引き起こします。便秘の場合、下痢や嘔吐がない場合でも痛みが生じることがあります。膀胱炎は、トイレが近く、排尿時に痛みや残尿感がある場合に疑われます。尿路結石は、腰から下腹部にかけての強い痛みと血尿がある場合に考えられます。右の下腹部が痛む場合は、虫垂炎が疑われます。

特に卵巣のう腫茎捻転について説明します。卵巣のう腫は卵巣袋のように腫れている状態です。卵巣のう腫が5~6cmに成長すると茎捻転を起こしやすく、主な症状はお腹の痛みです。ねじれかけても元に戻ることもありますが、完全にねじれると卵巣に血液が届かず、壊死を起こして激痛が生じます。この場合、救急車での搬送が必要となることもあります。

持続的な下腹部の痛みや違和感がある場合、その原因が多岐にわたるため、早めに医療機関で診察を受けることが重要です。特に緊急性が高い症状がある場合は、すぐに診察を受けてください。